秋山郷は、信州でも一番の豪雪地であり、11月ごろから半年ほど深い雪の中の生活となる。この間、住民達は木鉢作りをするのである。
 大自然の真っただ中にあるこの秋山郷には、トチやブナの自然林が多く、木製品加工に必要な材料の入手が容易なため、どこの家でも木鉢作りをした。
 製造の歴史は古く、江戸時代の末ごろから生活用品として作りはじめられている。粉食を主食としていたこの地方の人々には、木鉢はそばやうどん粉を練る時に使う生活必需品であり、娘を嫁に出す時は必ず木鉢を持たせる、というほどであった。
 材質が硬く木目も美しいトチの木を原料に手彫りで作られる木鉢は、内側に細かい目を刻み、粉が付かないよう工夫されていて、秋山郷の歴史と伝統にはぐくまれた、素朴で堅労な個性あふれる器である。
 
資料提供:秋山木工品加工組合
〒949-8321 長野県下水内郡栄村小赤沢
TEL:0257-67-2210

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