平成13年6月23日(土)〜13年11月28日(水)

豆本に刻まれたエロスの原点を開示
秘められた闇の世界を照射する!

◆写真の中から展示される豆本は下記の4冊
1.
『屋根裏の散歩者』江戸川乱歩作 1959年
2.
『おふいりあ』シェイクスピア「ハムレットより」 1960年
3.
『たるま』旧訳聖書「創世記」より 1961年
4.
『かぐやひめ』「竹取ものがたり」より 1976年


 無名時代からデビューを飾る時期とその後に制作された「池田豆本」は、貧困と妻と恋人との葛藤に引き裂かれた「暗い青春」の所産であります。彼は古典悲劇に表われた人間の内面に潜む異常な世界に独自な解釈を加え、銅版画や木版画、唄や詩に現実を重ね合わせ、密室の悦楽のための手作り豆本を次々に刊行しました。今まで全容は一度も開示されていません。本を壊さない限り不可能だからです。
 そこで限られたコレクターに秘蔵されてきた豆本の代表的な4冊を選び、その内容を最新デジタル・プリント技術を駆使、拡大復刻して“封印を解く”のが本展の狙いです。
 その試みによって「助手」をつとめた恋人が記したように、初めて「人間の薄気味悪いもの」が圧縮されているさまが再現されます。「地獄の刷りの日々」に身を削りつつ特殊な愛書家のために全力を傾けた作者の野心と苦悩を身近に感じることができるでしょう。


◆常設展示◆
1.名作でたどる駆け抜けた天才の軌跡
初公開の新収蔵「二十歳の自画像」を展示。
国際的栄誉に輝く版画の代表作、陶芸作品、華麗な大レリーフ・コラージュ、オブジェ、書のほか、新たにヌード写真を加え、63年間の多彩な活動を集約。
2.眼でたどる伝記
150点の貴重な記録写真と丁寧な解説で苦渋と栄光にみちた波乱の生涯を回顧。未公開写真も含まれ、作品鑑賞の一助になりうるように構成しています。